旅の現象学

2012年から2013年にかけてのユーラシア大陸自転車旅行の記録です。

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 インドに着いて四日目、取りあえず約200km先のタージマハルがあるアーグラ―を目指して走り出す。

路肩が固められていないから、ところどころ砂埃がすごい。
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途中、デリー郊外にあるクトゥブ・ミーナールというイスラム教の遺跡に寄った。無骨な赤い岩と細かいレリーフの組み合わせが新鮮で、見応えのある遺跡だった。
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今まで走ってきた国では、町と町の間では車が走っているだけだったのだけど、インドの道では人影が途切れない。道が町と町を繋ぐだけの線ではなく、生活の舞台になっているのを感じた。
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 インドを自転車で走るのは、結構不安だった。最近話題になっている中国よりも更にひどい世界一の大気汚染、カオスな交通状況、狂犬病を持っているかもしれない野良犬…いくつかの不安要素があったのだけど、実際に走ってみると意外に平気そうだった。空気は確かに悪いけど、郊外に出てしまえば耐えられなくない。交通状況はルールなんて何もないような状況だけど、インドのドライバーは、めちゃくちゃなインド人自転車乗りや道の真ん中で平気で寝そべる牛を避けることに慣れているからある意味安全。野良犬はいたるところにいるけど、大抵人や自転車に慣れているから他の国と比べても追ってくることが少ない。

 翌日、ヒンドゥー教のヴィシュヌ神信仰の聖地、マトゥラーという街に着いた。ちょっと見て通過する予定だったのだけど、面白そうな街だったので一泊した。

インドの町は小さな町でも中心地に行けば、祭りをやっているような人口密度と喧騒に出くわすのだけど、この街は更に人がひしめきあっている。
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ヤムナー川を遊覧するボートに自転車ごと乗せてもらった。
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街の喧騒を離れ、遠くから沐浴をする人達や、建物の屋上伝いを駆け回る猿の集団を眺めていると、自分がこれまで身を置いたことのない文化圏の中に身を置いているのだということを、改めてしみじみと感じた
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夜も喧騒は続く。
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翌日、出発前に散歩。
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デリーを初めて歩いた時は、牛を見る度に「おぉ、牛だ」と感心していたものだけど、牛は本当に笑っちゃうくらいどこにでもいて、のびのびと好き勝手なことをやっている。神聖だからと丁重に扱われているかというとそういう訳でもなく、牛とインド人の関係は威厳を失った父親とその家族のような印象がある。道端のマーケットの野菜を勝手に食べようとし、棒で叩かれのそのそと退散する姿にシンパシーを感じる日本のお父さんは多いと思う。
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 アーグラ―に到着すると既に夕方だったので、次の日にタージマハルやアーグラ―城を観光した。

定番すぎるこのアングル。
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 タージマハル、綺麗だったし、決して期待していたよりしょぼかった訳でもないのだけど、実物を自分の目で見たという満足感以外の感情はあまり湧いてこなかった。思うに初めて写真で見てわくわくした時点でこの建物との出会いはすでに終わっていたのだと思う。こういう感想になるだろうことは来る前から予想していたのだけど、もしかしたらタージマハルならその予想を越えてくれるかも、という気持ちもあったので、やっぱり少し残念だった。

きれいなのは間違いないけど。
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ムガール帝国の城塞、アーグラ―城。
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タージマハルを建てたシャー・ジャハーンは晩年、息子にこの城砦に幽閉され、妻の墓であるタージマハルを毎日眺めながら死んでいったらしい。
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193日目の走行距離約67km(ロカ岬からの走行距離8810km)
194日目の走行距離約90km(ロカ岬からの走行距離8900km)
195日目の走行距離約59km(ロカ岬からの走行距離8959km)
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コメント

No title

 元気そうでなによりです。
 
 アーグラーの街であぐらをかいている牛!
 ???・・・笑ってください~
       
 安全な旅を・・・        

Re: No title

面白い!自分でそこに気付けなかったのが悔しい。
という訳で、僕からもひとつ。

「真昼のタージマハル」

>  元気そうでなによりです。
>  
>  アーグラーの街であぐらをかいている牛!
>  ???・・・笑ってください~
>        
>  安全な旅を・・・        

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さんふぃ

Author:さんふぃ
ポルトガルロカ岬から、日本に向かって主に自転車で旅行中です。

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