旅の現象学

2012年から2013年にかけてのユーラシア大陸自転車旅行の記録です。

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某ガイドブック曰くポルトガルで一番美しい村、モンサラーシュを歩いた。
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村の入り口から望むアレンテージョの大地。
良い地名は土地の魅力を1~2割増させると思う。
埼玉人の僕が言うのだから間違いない。
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おお、アレンテージョ。
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町を歩いている間、3か所でこの犬に会った。
うち2か所でマーキングをしていた。認めよう、君がこの村の王様だ。
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小さな町だから20~30分で大体周れるけど、僕は2時間位歩いていた。
とても静かで時間に追われたくなくなる村。
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ときどき教会の鐘の音が響く。どんなに澄んだ鐘の音も、空気が別の音に満たされていれば、
濁ってしまう。でもこの村では鐘の音がそのまま響く。
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二つの意味で天国への階段。
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モンサラーシュを去り、ポルトガルとスペインの国境へと向かう。
モンサラーシュ、ゆっくり考えたいことが出来たときにまた訪れたいと思う。
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国境はあってないようなもの。でも国境を境にアスファルトが変わったのは印象的だった。
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国境を越えてすぐに素敵な出会いが待っていた。

続く
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4日目:リスボン~エボラ

リスボンからエボラという街に向かった。
大きな街から離れると、道中20~30キロくらい何もないのがざら。
日本と同じ感覚で走ると痛い目に会う。
今後3リットルの水とパンは常備しようと思う。

ときどき果物の露店がある。桃が美味しい。
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ポルトガルの普通の町。
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この日の走行距離約120km(ロカ岬からの距離165km)。

5日目:エボラ~モンサラーシュ

前日、よく走ったので朝は宿でゆっくりした。
走り出す前に、腹ごしらえをしようと街の食堂に入ったら、何かの間違いで巨大な肉塊が出てきた。
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自転車旅行はかなりカロリーを消費するから、なんとか食べきろうと思ったけど、無理だった。
ごめん、牛。

いっぱい食べたせいか、眠くなったので犬の隣で寝た。
悪い人が来たらきっと起こしてくれる。
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日影がなくなったので僕は先に行く。見張り、ありがとね。
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乾いた大地が続くアレンテージョ地方。
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カメラを向けると牛が威嚇してきた。きっとさっき肉を食べ残したことを怒ってるのだろう。
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丘の上にモンサラーシュの町並みが見える頃には夜になっていた。
写真では伝わりにくいけど、ライトアップされた教会や城壁が本当にきれいだった。
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基本的には夜は走らないつもりだけど、僕は夜自転車で走るのが好きだ。
視覚を補おうとするのか、夜は鼻が開く。
昼には通り過ぎていくだけだった乾いた草の匂いや土の匂いが、
具体的なものから抽象的なものまで様々な記憶を呼び覚ます。

宿のテラスからのモンサラーシュの町並み。
某ガイドブック曰く、ポルトガルで一番美しい村らしい。
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この日の走行距離約70km(ロカ岬からの距離235km)。
リスボンからユーラシア大陸の最西端、ロカ岬に向かった。
行きは電車で自転車を運ぼうかとも考えたのだけど、結局、往復自転車で走った。

途中のシントラという町。城跡などが多く世界遺産に登録されている。
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ざっくり地図を見てシントラからロカ岬は、1時間もかからないだろうと思っていたら、
とんだ誤算で、アップダウンの激しい道で着く頃にはもう日が落ち始めていた。
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ユーラシア大陸最西端の碑。ルイス・デ・カモンイスという詩人の「ここに地終わり海始まる」
という一節が刻まれている。
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僕はここから西に進むか東に進むか少し迷った末、東に進むことにした。

ユーラシア大陸最西端という付加価値を除いても、海が視界いっぱいに広がり、
気持ちのいい場所だった。
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最西端に沈む太陽。まあ夕日はどこから見ても最西端。
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ここでサイクルコンピュータの走行距離を0にリセットして、リスボンまで戻る。

この日の走行距離約90km(ロカ岬からの距離45km)。
リスボン、素晴らしい街でした。
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青空の下にはためく洗濯物。
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特に素晴らしかったのは夕暮れ時に行った、街を見下ろす丘の上に立っているサンジョルジェ城。

城壁の堀で猫が寝てた。
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城壁の囲いの中で、クラシックギターを弾いている人がいた。
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城壁の上を歩いている間中、ずっとこの人が弾くギターが聴こえてきた。
ギターの情緒が移ろう。空の諧調が移ろう。潮風が吹いている。
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ギターが本当に素晴らしかったから、帰り際におひねりを出そうとしたんだけど、
財布には50ユーロ札しか入ってない。でもどうしてもその人に、伝えたかったから
伝わるか分からない英語で話しかけてみた。

「ギター、本当に良かったです。この場所はすごくいい場所で、そしてあなたのギターは
それをもっと良くしてる。今お金を持ってないんだけど、どうしても
伝えたかったんです」

そうしたらギター弾きは、「ありがとう、ありがとう」と言って、
売っていたCDを僕に差し出した。

「これプレゼント。君は僕にとても良くしてくれたから」

数秒時間が止まった。それから僕も「ありがとう、ありがとう」と言って、その場を去った。

城から出ると堀のところでは、1時間以上前と同じ場所で猫が寝てた。
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涙が出そうになりました。
旅行に限ったことではないけど世界の豊かさに涙することほど幸せなことはないと思う。
まだ2日目なのにこのクライマックス感。

帰り道。
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昨日、無事リスボンに到着しました。
心配していた飛行機での自転車輪行も大きなトラブルはなかった。

自転車関係の話は自転車旅行をしない人にはあまり面白くないと思うけど、
僕がこの旅行を進めるにあたって、先人のホームページやブログにかなり助けられたので、
僕も次に旅立つ人のために役立ちそうな情報はなるべく残していきたいと思う。
自転車旅行をする予定のない人はさっと読み流していただければと思います。

で、僕は自転車を空輸するにあたって、下記の写真のように、大きな段ボール
(自転車を買ったときにもらった自転車用のもの)の中に、前輪とペダルを外して、
ハンドルを横向きにした上で、プチプチや新聞紙で傷みそうなところを
片っ端からぐるぐる巻きにして入れた。
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今回飛行機はブリティッシュエアウェイズを利用したのだけど、自転車という理由で
特別な超過料金を取られることはなかった(自転車の他に荷物をもう一つ預けたので、
預かり荷物の追加料金で約5,000円かかったのみ)。

到着後、手荷物受け取りのコンベアに流れてこなくてあせったけど、
lost buggageの係りの人に訊いたら、大きな荷物は別のコンベアに流れてくると教えてもらい、
無事受け取れた。税関も問題なく通れた。

で、空港の外で組み立てる。外に出たのは18時くらいで、荷物を積み終わるまで大体2時間くらい。
これは慣れればもっと早く出来ると思う。幸いポルトガルは日本よりだいぶ日が長くて、
暗くなりきる前に完了出来た。空輸で傷ついていたりすることもなく一安心。
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なかなか大げさな格好。漕いでみるとハンドルが重いけど、まあ何とかなりそうな範囲ではある。
昨日は空港から5キロくらいのユースホステルまで走った。

今日はリスボン周辺の観光とこまごまとした旅行の準備をし、明日ユーラシア大陸の最西端ロカ岬から
自転車旅行を始める予定。

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さんふぃ

Author:さんふぃ
ポルトガルロカ岬から、日本に向かって主に自転車で旅行中です。

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