旅の現象学

2012年から2013年にかけてのユーラシア大陸自転車旅行の記録です。

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 さてこの旅を初めて半年が経過しました。当初の予定ではそろそろ帰国しているはずだったので、「あれ、どうなってるの」と思っている人もいると思うので、これからの予定について、今考えていることを書いておこうと思います。

 出発した当初の予定は約三カ月でポルトガルのロカ岬からイスタンブールまでを自転車で走り、もしイスタンブールに到着した時点で体力と気力が残っていれば、インドと東南アジアとオーストラリアをそれぞれ約一カ月程走り、残っていなかったら、自転車を日本に送り返すなどして、残りの三カ月間をバックパッカーとして身軽に色々な国を旅行するというものでした。

 この予定が明確に変わり始めたのはフランスのニースで泊まっていたユースホステルで、同室の黒人男性の破壊的なうるささのいびきのために眠れずに、やけに興奮した頭で色々なことを考えていたときのことです。旅に出る少し前から僕は自分が今いる場所に対して何やかやでかなりの愛着を持っていることを感じ始めていたのですが、その想いは旅をしている間にもっと強くなっていきました。そんな想いを胸にこれから先の旅のことを考え、僕は、どこか日本から離れた場所で旅を終えて、飛行機に乗り、テレビのチャンネルを変えるようにその場所に帰るのではなく、その場所に向かって自分の足で進んでいく旅をしたいと思いました。それでイスタンブール以降も日本に向かって自転車で旅をすることを考え始めた訳です。

 さて、僕はこの旅を考え始めた当初から、インドに行きたいと強く思っていたのですが、そのインドを通って日本に帰るには、飛行機に二回乗る必要があります。第三国でのビザ取得が現状不可能なパキスタンと、陸路での通過が不可能なミャンマーが陸の壁となるからです。トルコを走っている頃までは、インドに行くことはほぼ確定事項だったのですが、走れば走るほどここまで繋いできた轍を途切らせたくない、日本まで繋げたいという気持ちが強くなり、イランに着く頃にはインドをあきらめ、中央アジア、中国を通って陸路で日本を目指す選択肢が急浮上してきました。そもそもインドに行きたいと僕が思っていた理由は、数年前にヨーロッパを長期旅行した時に僕が旅に求めていて得られなかったものを得るために、次の旅では圧倒的に文化が異なる国に行きたいと思っていたからなのですが、実際に旅に出てみると、この旅は望んでいたよりもはるかに多くのものを僕に与えてくれたので、そんな前の旅とは違う何かを求める気持ちはだいぶ薄れてました。

 それでだいぶ悩みはしたのですが、限られた時間の中で自分が一番納得できるルートということで、まあ結局、当初から考えていたインドを通るルートを選ぶことにしました。僕は五月には日本にいたいと思っているのですが、それに間に合わせようとすると、中央アジアルートの場合、途中かなりの距離をバスか電車で移動することになります。そこまでしてそのルートを選ぶのは轍を繋ぐことだけが目的になってしまっているような気がしました。

 という訳でこれを書いている今、僕はインドのデリーにいます。イランのシーラーズからドバイ経由で飛んできました。ここからは一カ月ほどバングラデシュのダッカを目指して走り(これに関してはネパールのカトマンズに変更する可能性あり)、そこからネパールを越えるべく再度、飛行機に乗ります。そこから先のルートに関しては、今のところ以下の地図にある二つのルートのどちらかを考えています。

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 どちらのルートでも中国では電車を使う予定です。自転車で走れるところは走りたいという気持ちもあるのですが、さっきも書いたように五月には日本に帰りたいと思っていて、そのためにはどうしてもそうしないと間に合わないので。これに関しては、仕方なくそうなってしまった、というのではなく、自分がそれを選んだという実感があるので、すとんと納得しています。

 今のところ、ユーラシア大陸の最終目的地は釜山になる予定です。上に書いたテレビのチャンネルを変えるように帰りたくないという想いから、船で九州に渡り、自分の家まで自転車で走ることでこの旅を締めくくりたいと僕は考えているのですが、このプランを考え始めた頃には存在していた上海と長崎を結ぶ航路がなくなってしまい、九州に渡る船が出ているのは釜山だけになってしまったからです。
 
 どちらのルートを選んだとしても九州に到着するのは五月の中旬か下旬。そこから家を目指して走ります。梅雨前線より早く家に着きたいですね。
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気持ちが昂ぶって眠れないので、このブログのタイトルについて書きます。
最初の記事で更新が滞る雰囲気を醸し出しつつ、早速次の記事を書いている。
これはなかなかいい傾向。

学生の頃、世の中の多くの若者と同じく、自分探し的な何かが大きなモチベーションになって、
わりとよく旅をしましたが、旅を重ねるにつれ、そういうモチベーションは
どんどん薄くなっていきました。
どんなに遠くに行こうと自分は自分で、ここじゃないどこかで自分と違う自分を探しても、
そんなの見つからない、そういうことに気づいていったからだと思います。
そんな訳で、今回の旅行では何かを探したいという、気持ちはあんまりありません。

じゃあ、何が自分を旅に衝き動かすんだろうとと考えたときに、
いくつか思い浮かんだ理由の中で一つしっくりきたのが、
見たことのない風景や、会ったことのない人たちを通り過ぎていくことで、
自分の中に生まれる(現象する)何かを見てみたいという願望でした。

そんな訳で、このブログのタイトルは「旅の現象学」になりました。
ちゃんちゃん。
自分語りは少し恥ずかしいので、歌うたい仲間からもらった風呂敷↓
9月9日からたぶん半年くらいの間、主に自転車で海外を旅行する予定です。
とりあえずの目標はポルトガルのリスボンから、トルコまでを走ること。
その後はインドとか東南アジアに行きたいと思っています。
(自転車かどうかはまだ分からないですが)

とりあえず作ってみてほったらかしにしてたブログだけど、
旅立つ前に一記事でも書いておかないとずっと放置することになりそうなので、
書いておくことにしました。

ブログを作った当初の目的は、旅先で考えたことや感じたことを、
人に向けた文章にすることで整理したいという、割と内向きなものだったけど、
今回旅立つにあたり、周りの人のやさしさに想定外にじーんとすることが多くて、
そういう人たちに旅のおすそわけが出来ればいいなぁ、という気持ちが割と強くあったりします。

そんな訳で写真多めで定期的に記事を更新していけたらと思ってはいるのですが、
ネットがどの程度使えるか分からないし、いざ旅を始めたらなかなか余裕が出来ないということも
あると思うので、更新があまりなくてもお許しください。それでは!

DSC_0979_convert_20120906004634.jpg

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さんふぃ

Author:さんふぃ
ポルトガルロカ岬から、日本に向かって主に自転車で旅行中です。

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